■ 神葬祭(神道葬儀・神葬) ■
そのときのために / 儀式の解説

※本稿は北海道内において営まれている神道葬儀の一例を挙げて解説 しております。


  神葬祭の諸儀式(一例)

●帰幽奉告の儀

●枕直しの儀
  (湯灌の儀・納棺の儀)

●前夜祭(終夜祭・通夜祭)

●葬場祭

●発柩祭

●火葬場祭

●帰家祭

●旬日祭(十日・二十日・三十日
          ・四十日・五十日祭)
北海道での神葬祭の祭壇の一例


■不幸にして人が亡くなることを神道では帰幽(きゆう)といいます。神道の考え方では人は神々と祖先の恵によって現世(うつしよ)に生まれ生活をして、死しての後の御霊(みたま)は、幽世(かくりよ)に帰り、やがて祖先の御許(みもと)に帰りつくとされています。

■ 神道の葬儀式は、北海道における一般的な例としては「帰幽奉告の儀」「枕直しの儀」通夜にあたる「前夜祭・終夜祭・通夜祭」翌日の「葬場祭」「発柩祭」「火葬場祭」「帰家祭」そして毎十日ごと五十日迄の「旬日祭」となりますが、道内の地域によっては「仮通夜」を営み翌日発柩、火葬の後に通夜を行う場合もありますので、奉仕神職や葬儀社とよく打ち合わせをすることが必要です。

■最初に氏神神社、産土(うぶすな)神社、その土地の鎮守の神社、または日頃の崇敬神社などに連絡をして神職の指示を仰ぎ、病気平癒を祈願した神社があれば、その祈願を解きます。神職により産土の神様と幽世の神様への「帰幽奉告の儀」が行われます。<場合によっては「枕直しの儀」の際に行われることもあります>。喪家(そうけ=喪主の家。又は葬儀を出す家)では、神棚と霊舎に家人の帰幽を喪主が奉告し、お供え物を撤して五十日祭までの間は神棚の全面に白紙を貼り、霊舎を閉じます。


饗饌(きょうせん=故人の嗜好品)の一例
■次に葬儀社を決め、病院などで亡くなった場合はご遺体を喪家もしくは斎場へお移しします。葬儀社による枕飾りの後に神職が「枕直しの儀」を奉仕し、併せて葬儀に関する打ち合わせが行われます。神職が祭詞を作る際に参考とする故人の経歴等もこの時に承ります。枕飾りの祭壇には形式にこだわらず故人の生前の嗜好品をお供えします。この後はおもに神職と葬儀社が専門的な準備を行いますので、ご遺族は通夜に先立って「湯灌の儀」「納棺の儀」を行い、柩と共に通夜の斎場に向かいます。

■通夜にあたる「前夜祭・終夜祭・通夜祭」は、夜を徹して故人の蘇生を願って行った古代の殯(もがり)の遺風とも言われる鎮魂の儀礼です。この通夜では室内を消灯して故人の御霊を霊璽(れいじ)に遷し留める「遷霊の儀」も行われます。


■翌日の午前には、故人に最後の別れを告げる「葬場祭」が営まれます。神職が奏上する祭詞には故人の経歴や功績人柄が読み込まれ、会葬者と共に故人の遺徳を讃え、在りし日の姿を偲ぶ、人の世の終焉に際しての最も厳粛な儀式です。引き続き野辺送りの「発柩祭」「火葬場祭」が奉仕されます。「発柩祭」は本州では通夜祭を終えた翌朝、葬場に向かう際に行われますが、北海道では通夜と葬儀が同一斎場で営まれるため、火葬場へ向かうための「発柩」の意味合いとなります。また通夜及び葬場祭に参列した場合や火葬場から戻った遺族は「清めの塩」を使います。これは宗教的な儀礼というより、お弔いに関しての日本人の民族的な思想の概念によって行われて来た風習ともいえるものです。


神道家の霊舎(みたまや)の一例
 
 
■午後には喪家もしくは斎場にて、遷霊されて仮霊舎(かりみたまや)に安置された御霊に対して葬儀が無事終了した旨を奉告する「帰家祭」が斎行されます。本州などでは、火葬後直ちに遺骨は埋葬されることが多いため、霊璽と墓前の両方の祭儀が同時に執行されることになりますが、一般的に北海道では、火葬した遺骨をそのまま直ちに埋葬する風習が少ないので、結果的に納骨までの暫くの間は霊璽と遺骨の両方を前にしての祭儀となります。以後の霊前祭は、仮霊舎の霊璽を中心に「旬日祭」として十日毎に斎行し、五十日祭は特に「忌明け」とも呼ばれる重儀となります。一年に亘る喪中の期間で最も強い第一期の忌中がこの五十日祭で明け、次の第二期が百日祭、最後に一年祭で喪明けとなります。

■五十日祭の折りには特に「忌明け後清祓の儀」が行われ、仮霊舎の霊璽は本来は一年祭後であるべき処、今ではこの五十日祭で家の霊舎に合祀されることが多くなっています。神棚と霊舎の白紙をはずし、おまつりを再開します。新年を迎えるための氏神様の神札もこの五十日が過ぎていればお受けできます。北海道では五十日祭の前後に「納骨祭」が営まれることが多いようです。

 ■この後「百日祭」を経て「一年祭」更に「三年祭」「五年祭」「十年祭」と以下おもに十年毎に五十年までの霊祭が各々周年祭として斎行され、その以降は家の祖霊として合わせ祀られます。

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